Marketing Evangelist
プランナーの”モノ”語り。

なぜ 新しいiPadなのだろうか。

Appleはさすがだなぁと思うことは、今回も商品発表だけで世界中の注目を集めることに成功している。


これから行う広告活動は、あくまでこの発表をケアするようなものだ。 商品発表とは、この商品の誕生の目的を伝えることにある。
さり気なく「購買者に考えさせる」 これこそがAppleが購買者を瞬く間にファンにし、自ら知人に売り込むエヴァンジェリスト化を加速させるわけだ。 自分がその商品を必要とする理由こそが、今後のスペンド・シフトの一つかもしれないわけだ。
さて、今回噂のiPad3でもiPad HDでも iPad2sでもなく「The new iPad」「新しいiPad」という表現にした。 これは、驚くほどのことではないと思う。 数字が増えることで新しいを提示することは可能だが、いずれ世代間での矛盾が生まれてくる。 すでにiPhoneも iPhone4 iPhone4s iphone3GSといったように多数が同時に市場にあるわけだが、すくなくても今現在も4と4sを選んで購入できる。そのひとの価値観に合わせて利用できる選択肢だ。 しかし何時までも古いモノをサポートするのもコストが増える。
多くの携帯電話では「常に新商品」をアピールして変更へのシフトを急がせる戦略をとっている。 名称が毎回変わり、時に2や3と名前を引き継いだ大幅なアップデート、それはもう別物、コンセプトも別物で作ったところが同じだけのようなものばかり。3ヶ月ごとに発売され続けることとで過去をバッサリ捨ててしまう。というのも戦略だろう。

でもAppleはさらに慎重にブランド啓蒙をしているようにおもう。
iPadは世界に一つ、appleしか発売しないすぐれた商品である。 というブランド提供にある。 多くのタブレットと違うのは、Android OSやメーカごとの機能差背比べをするのでもなく、単純にiPadというモノを提供する所に注視している。
ケータイでもスマートフォンでもなくiPhoneはiPhoneである。というのも同じだろう。 そのため今後バージョンアップの名称は一時的に控えて、今後より革新的なステップアップの時のために肩書きは控えるのではないだろうか。その時はiPadではなく別な名前になる可能性もある。

「どれでもiPadに変わりはない。つねにイケテル新しいのはあるけれどね。」

そんな感覚で バージョンではなくiPad自体がステータスであるように印象づけることもできる。 毎年この時期に出るという事も変化対応が可能になる。 ムーアの法則よろしく、CPUやチップ、オープンプライスなハードの組み込みも売れればコストが下がるだけじゃなく、 半年前はまだ高かったチップなどに載せ替えたりもしていける。 そう、これはMAC似ているだろう スペックより価格だったり形だったり選択はある程度ユーザにあるほうが心地良い。 たとえばMacBookAirは 11インチと13インチがあり、ストレージサイズはそれぞれ2種類。つまりストアでは4つの中から選択できる。 さらにオプションを入れればもう少し自分の意に適う設定も可能になる。
そして大事なのはずーとそれが同じではない。すでにMacbookAirは3世代でていることになり、初代は13インチのみだったが 2代目はキーボードが光らない。最近の3代目はキーボードも光るし、CPUもハイエンドになっている。 時代と共にCPUなどパーツはアップデートを重ねていくのがコンピュータらしい所であり、 形はそれほど変わらない というのもAppleがずっとやってきたことだ。 iMACのアルミとガラスの組み合わせデザインは2009年から変わってないが、中身はどんどん変わってるし サイズも時代に合わせている。価格は常にそれほど変わらないどころか安くなっているくらいだ。 これは、デザインの完成度が高いだけでなく、家庭にあるコンピュータのステータスを特徴付けているから、その存在感を「愛される」ように工夫されているからだ。

自動車なんかもそうだろう。時代に合わせ多少のマイナーチェンジがされるものの、コンセプトも基本も変わらない。 大きなスパンではフルモデルチェンジは行われるが、その時最善のパーツやオプションが変わってくる(もっとも車は製造上の理由も考慮されているんだが)。

このようにAppleは他のPCメーカと違い、それぞれの商品が生まれるエピソード、たとえばAirは持ち歩くノートPCを考慮してるし MacBook ProはハイエンドなオフィスPCを持ち歩くことだし、デスクトップは先の通り家庭にしっかり取り込めるだけでなく、オフィスにおいていても単純にかっこ良く見える。もちろん商品の裏側にはカッコ書きでバージョンはついている 。(Late 2009)、 (Mid 2011)のように。サポートに役立つぐらいでiMacやAir、iPadを持っていることには変わりない。これはものすごいユーザへの配慮でもある。

おそらくappleは一度、バージョンを売るのではなく、iPadを売る原点に立ち戻るんだろう。 わざわざそんな説明も一切しないあたりがAppleらしい。

そして最後に、これは「常に買い時」を表す究極のマーケティングにつながるだろう。

4 Comments

  1. 2012/03/08

    New ipadは 常にイケてるipad。常に買い時iPadへ。> なぜ 新しいiPadなのだろうか。 http://t.co/4KdyUAiM

  2. 2012/03/08

    RT @32: New ipadは 常にイケてるipad。常に買い時iPadへ。> なぜ 新しいiPadなのだろうか。 http://t.co/3PcXQoen

  3. 2012/03/08

    iPhoneもナンバリング無しになるのかな? RT @32: なぜ 新しいiPadなのだろうか。 http://t.co/HqCsibp0

  4. 2012/03/08

    そして最後に、これは「常に買い時」を表す究極のマーケティングにつながるだろう。>レコロン(re:) “もっとできる”気持ちに背中を押す。 » なぜ 新しいiPadなのだろうか。 http://t.co/OqmfkUw2

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